上京区・中京区近隣の総合内科クリニックです。呼吸器疾患(咳、息切れ等)、リウマチ・膠原病疾患のご心配のある方はお気軽にご連絡ください。患者さまが自分の病いと上手く向き合い、その人の人生をその人らしく生きていけるように手助けする、そんな医療を目標としています。

総合診療領域 花粉症・骨粗鬆症

花粉症

花粉症とは?

花粉症とは?

スギやヒノキ、イネなど植物の花粉が鼻に入り、アレルギー症状を起こしてくしゃみ、鼻水、鼻詰まりをもたらすものを花粉症と呼びます。季節ごとに原因となりやすい植物は異なり、毎年症状に悩まされる方が多い病気です。

花粉症の原因は?

花粉症の原因は季節ごとに異なります。
関西では春はスギ、ヒノキ、ハンノキ、カモガヤなどの花粉が多く、秋になるとブタクサ、ヨモギなどの花粉が多く飛散します。

花粉症の原因は?

花粉症の症状

  • くしゃみ、鼻水
  • 鼻詰まり
  • 眼のかゆみ
  • 充血
  • のどの痛み

花粉症の症状

花粉症の症状は、くしゃみ、鼻水、鼻詰まりが中心となります。鼻詰まりがひどい場合には頭痛や夜間の不眠などに悩まされる方もおられます。口呼吸になってしまい、喉が乾燥することから咽頭痛を訴える方もおられます。また、眼のかゆみ・充血を起こします。

花粉症の検査

  • アレルギー13項目セット採血
    (ハウスダスト、ヤケヒョウダニ、スギ、ヒノキハンノキ、ガ、ブタクサ、カモガヤ、動物上皮、カビ、ヨモギ、ユスリカ、ゴキブリ)

花粉症の検査

当院では花粉症の原因を検索するために、「特異的IgE抗体測定」と呼ばれる採血検査を行っています。これは花粉症などアレルギーの原因となる物質に対する抗体が血液中で増えているかを調べる検査です。花粉症の原因が判明することで、その季節が近づくと事前に予防をして備えることができるようになります。

花粉症の治療

  • 抗ヒスタミン薬
  • 抗ロイコトリエン拮抗薬
  • ステロイド点鼻薬
  • 点眼薬

花粉症の治療

当院では、花粉症からの鼻水・くしゃみに対しては、原則抗ヒスタミン薬を用いて治療を行います。抗ヒスタミン薬の種類により眠気が誘発されるものがあり、車の運転を避けていただくものもありますので、患者さまの状況ごとにお薬の選択をしていきます。抗ヒスタミン薬のみで鼻水・くしゃみの改善に乏しい場合にはステロイド点鼻薬を追加することもあります。
また、鼻詰まりが強い場合には、抗ロイコトリエン拮抗薬を使用して症状を和らげます。目のかゆみ、充血に対しては適宜、点眼薬を使用していきます。

自動車の運転が可能な花粉症治療薬

骨粗鬆症

骨粗鬆症とは?

骨粗鬆症とは?

骨粗鬆症とは、様々な原因で骨がもろくなり、骨折しやすくなる病気のことを言います。高齢者では特に脊椎圧迫骨折(背中の骨)と大腿骨頸部骨折(股関節の骨)が折れやすく、早期に発見して治療を行うことが重要になります。当院では、以前より骨粗鬆症の治療に力を入れています。

骨粗鬆症の骨折有病率

骨粗鬆症は男性に比べて女性に圧倒的に多く、年齢とともにその有病率は増加していきます。表は、骨折しやすい腰椎と大腿骨頚部の有病率を示しています。

骨粗鬆症の骨折有病率

骨粗鬆症の危険因子は?

骨粗鬆症の危険因子

骨粗鬆症による骨折の危険因子にはさまざまなものがあります。骨折有病率のところでも説明していますが、女性、高齢者は骨折の危険因子となります。それに加え、骨密度が低いこと、過去の骨折歴、家族歴があることなど、骨に関する異常があった場合にも今後の骨折リスクが上昇することが示されています。生活習慣では、タバコ、飲酒、カルシウム摂取不足、運動不足などがあります。当院外来では、これらの危険因子がある患者さまには、積極的に骨密度測定を勧めるようにしています。

骨粗鬆症の症状

  • 背部痛、腰痛
  • しびれ
  • 歩行困難

骨粗鬆症の症状

脊椎の圧迫骨折が生じた場合、脊椎の神経が圧迫されることで、背部痛、腰痛、足のしびれ等を生じることがあります。また、背中や股関節の骨が折れることで、痛みが強くて歩行が難しくなることがあります。高齢の患者さまでは無症状のうちに骨粗鬆症に伴う脊椎圧迫骨折が進行し、円背(背中が丸まっている状態)になっていることもあります。

骨粗鬆症の診断

  • これまでの骨折歴(脆弱性骨折)のある方
    1:椎体骨折もしくは大腿骨近位部骨折あり
    2:その他の骨折歴(脆弱性骨折)があり、かつYAM値80%未満
  • これまでの骨折歴(脆弱性骨折)のない方
    YAM値70%以下もしくはー2.5SD以下

骨粗鬆症があるかどうか判断するために、まず骨密度の測定を行います。骨密度の検査結果にはYAM値と呼ばれる値があります。これは、若い人の骨密度を100%としたときに現在の患者さまの骨密度がどのくらい低下しているかを表す数値のことで、この値が低いと骨粗鬆症があることが分かります。過去に一度に骨折をしたことがない方では、このYAM値が70%以下であれば骨粗鬆症があると診断します。YAM値が70~80%程度あっても、過去に骨折歴がある場合には、やはり骨粗鬆症と診断します。また、背中や股関節の骨の骨折の経験がある方では、それだけで骨粗鬆症と診断し治療を開始することもあります。

骨粗鬆症の診断

骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015版 P36図18より参照

骨粗鬆症の検査

  • DEXA(レントゲンでの骨密度評価)

骨粗鬆症の検査

当院で骨粗鬆症を疑った患者さまには、原則DEXA法と呼ばれる骨密度レントゲン検査をさせていただきます。これは一番骨折しやすい「背中の骨(腰椎)」と「股関節の骨(大腿骨)」のそれぞれの骨密度を直接測定する検査で、踵や手の骨密度測定よりも正確に現在の骨密度の状態を評価することができます。当院では、近隣の病院(西陣病院)と連携し、予約なしでも速やかにDEXA検査をできるよう工夫しています。また、骨密度の状態に合わせて、半年~1年おきに治療効果を判定するために、追加でDEXA法での骨密度測定をすることを勧めています。

骨粗鬆症の治療開始基準

  • 大腿骨近位部骨折もしくは椎体骨折がある場合
  • 上記以外の骨折あり+YAM値80%未満
  • YAM値70%以下

当院では、日本骨粗鬆症学会の骨粗鬆症ガイドラインを参考に、骨粗鬆症の治療を行っています。最も折れやすい背骨と股関節の骨が骨折した場合は、その時点で骨粗鬆症の治療を勧めています。またその他の部位の骨折があり、さらにYAM値が80%を下回る場合には、やはり早期に治療を勧めています。これまでに骨折の経験がない方でもYAM値が70%以下(もしくはー2.5SD以下)の場合であれば、治療が推奨しています。

骨粗鬆症の治療開始基準

骨粗鬆症ガイドライン2015 P63 図25より参照

骨粗鬆症の治療

1. 骨が壊れるのを抑える薬
  • SERM(選択的エストロゲン受容体モジュレーター)
  • ビスホスホネート製剤
  • 抗RANKL抗体
2. 骨が壊れるのを抑える薬
  • PTH(副甲状腺ホルモン)製剤
3. 1と2の両方に作用
  • 抗スクレロスチン抗体
4. 骨を作るための補充薬
  • ビタミンD製剤
  • ビタミンK製剤
  • カルシウム薬

当院では骨粗鬆症の治療として、上記の薬剤を患者さまの状態ごとに選択しています。特にビスホスホネート製剤および抗RANKL抗体では、抜歯時などに顎骨壊死を起こすことがありますので、治療開始前にかかりつけの歯科にご連絡させていただき、口腔の衛生状態を確認させていただいております。
特にかかりつけ歯科がない場合には、当院の連携歯科クリニック(西ノ京ふなき歯科クリニック)に紹介させていただき、現在の口腔の衛生状態や、抜歯リスク等の評価をさせていただきます。

骨粗鬆症の食事指導

骨粗鬆症の治療のためには十分量のカルシウム、ビタミンD、ビタミンKの摂取を行うことが重要です。逆に塩分や加工食品、カフェイン飲料、アルコールの過剰摂取は控えることが望ましいと言われています。
当院の外来では、骨粗鬆症の患者さまに対して、「カルシウム自己チェック表」を用いて、特にカルシウムがどのくらい摂取できているか評価をさせていただいています。このチェックを行うことにより、患者さまの現在のカルシウム摂取量が分かります。次に、患者さまのご年齢ごとに必要なカルシウム値を提示し、現在の摂取量から後どれくらいカルシウム摂取が必要なのかを調べていきます。そして、カルシウムが多く含まれている食事をお伝えしながら、患者さまごとの生活に合わせた食事を外来でアドバイスしています。

骨粗鬆症の食事指導

骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015版 P156 付表4より参照

カルシウムの推奨量

カルシウムの推奨量

骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015版 P78 表24より参照

骨粗鬆症で推奨される食品、避ける食品

骨粗鬆症で推奨される食品、避ける食品

骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015版 P157 付表6より参照

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診療時間
 9:00~12:00(完全予約制)
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外来休診日火曜午後、木曜、金曜午後、土曜午後、日曜、祝日

075-822-1010
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