上京区・中京区近隣の総合内科クリニックです。呼吸器疾患(咳、息切れ等)、リウマチ・膠原病疾患のご心配のある方はお気軽にご連絡ください。患者さまが自分の病いと上手く向き合い、その人の人生をその人らしく生きていけるように手助けする、そんな医療を目標としています。

総合診療領域 風邪・インフルエンザ

風邪(急性上気道炎)

風邪(急性上気道炎)とは?

風邪(急性上気道炎)とは?

喉や鼻など空気の通り道を「上気道」と呼びます。この上気道にウイルスの感染が起こり、急激な炎症を起こして鼻水やのどの痛み、咳などが出るものを急性上気道炎(いわゆる風邪)と呼びます。風邪の原因はほとんどがウイルス感染症で、安静で自然治癒します。

風邪の原因は?

  • ウイルス

風邪の原因は?

風邪の原因はほとんどがウイルスになります。全体の50%程度がライノウイルスと呼ばれるウイルスの感染症で、そのほかにもアデノウイルス、RSウイルス、エコーウイルス、コロナウイルスなど様々なウイルスが風邪の原因となります。

風邪の症状

  • 鼻水、鼻詰まり
  • のどの痛み、イガイガ
  • 咳、痰
  • 声がれ
  • 発熱

風邪の症状

風邪の症状として、鼻に炎症が起こると鼻水が起こります。また炎症が強くて鼻粘膜が腫れてくると鼻詰まりを感じる場合もあります。喉の壁に炎症が起こると嚥下時の喉の奥の痛みやイガイガ感を感じたり、咳や痰、声がれも出てくることがあります。症状が強い場合には発熱することもあります。

風邪と区別が必要な病気

  • 急性扁桃炎
  • 副鼻腔炎
  • 急性喉頭蓋炎
  • アレルギー性鼻炎
  • 気管支喘息

風邪と区別が必要な病気として、急性扁桃炎があります。これは主に溶連菌と呼ばれる細菌が喉の奥にある扁桃に感染して発症するもので、通常の風邪と違い、抗生剤を使用して治療が必要な場合があります。鼻の横にある副鼻腔といく空間に感染症が起こると、副鼻腔炎(いわゆる蓄膿症)を生じることがあり、症状が強い場合にはこれも抗生剤治療を必要とすることがあります。また、咽頭痛が強く声がれも同時に強い場合には、稀に急性喉頭蓋炎と呼ばれる声帯の周りに高度の炎症を起こす病気を起こしていることがあります。これを疑った場合には、窒息死する可能性もあるため、喉頭ファイバーのできる施設にすみやかに紹介させていただくことがあります。その他にも、なかなか風邪が治らない場合には、アレルギー性鼻炎であったり、気管支喘息であったりすることもありますので、長引く風邪の際にはしっかりした鑑別診断が大切になります。

風邪の検査

  • 問診
  • 咽頭壁の観察

風邪の検査

いわゆる風邪(急性上気道炎)の場合には、前述の鑑別診断をきちんと行うために、十分な問診を行います。また、喉を大きく開けていただき、喉の奥の炎症や腫れの具合を診察します。また、胸部の聴診も行い、喘息や肺炎などがないかを評価します。一般的な風邪では、特に採血を行うことはありません。

風邪の治療

  • 対症療法のお薬

風邪の治療

基本的に風邪はご自身の力で自然治癒する病気です。そのため、当院では、自然治癒するまでの間に感じる辛い症状(発熱、鼻水、咽頭痛、咳など)を少しでも楽にしてくれる薬を処方します。

当院で使用する風邪薬
  • 総合感冒薬
    コタロー麻黄附子細子湯 1日3回内服
    漢方ですが珍しくカプセルなので、飲みやすい風邪薬です。風邪のひき始め(喉がイガイガする、体がだるい、寒気がする)などに内服すると効果があります。体のだるさ、腫れ、痛みなどを和らげてくれます。
    PL顆粒 1日3回内服
    顆粒の風邪薬です。解熱鎮痛作用や抗ヒスタミン作用などを合わせもっていますが、眠気がくることがあります。また緑内障、前立腺肥大症などをお持ちの方には使用できません。当院では高齢の患者さまには原則使用していません。
  • せき止め
    メジコン錠、メジコンシロップ 1日3回内服
    頭の中にある咳中枢と呼ばれる部分の興奮を抑えることで、咳を抑えるお薬です。痰の絡みが少ないタイプの咳によく効きます。稀に便秘を起こすことがありますので、もともと便秘傾向の方には注意して処方します。
    リン酸コデイン錠 頓服使用
    どうしても止まらない咳の場合には、稀に使用することがあります。副作用としてむかつき、便秘がありますので、注意が必要です。
  • 咽頭痛
    SPトローチ 頓服
    喉の荒れ、痛みを抑え、口腔内の消毒作用があり、口臭も抑えます。噛まずに唾液で溶かして内服してもらいます。
    トランサミン錠 1日3回
    喉の炎症や口内炎などの症状を緩和してくれます。抗プラスミン作用による止血作用もあるため、血液疾患や高齢者の方には使用を控えています。
  • 鼻水止め
    抗ヒスタミン薬 1日3回
    抗ヒスタミン作用により鼻汁を抑えます。口の渇きや眠気を生じることがありますので、患者さまの年齢や就労状況などで使い分けていきます。
    小清竜湯 1日2回
    ひき始めの風邪の際の鼻水などに効果があります。少しすっぱい顆粒の漢方です。
  • 解熱鎮痛薬
    カロナール錠 頓服
    副作用が比較的少ない解熱鎮痛薬です。年齢や体重により内服していただく量を調整します。胃に負担をかけることなく使用できるため、発熱時には第一選択で使用しています。

インフルエンザ

インフルエンザとは?

インフルエンザとは?

インフルエンザとは、インフルエンザウイルスが上気道(鼻や喉など空気の通り道)に感染することで急激な炎症を起こし、発熱や咽頭痛、節々の痛みなどをもたらす病気です。シーズンにより流行るタイプのウイルスは異なり、基本的に自然治癒します。

インフルエンザの原因は?

  • インフルエンザウイルスA型、B型

インフルエンザの原因は?

特に冬季に流行するインフルエンザの原因は、インフルエンザA型もしくはB型です。A型のインフルエンザにかかった年でも、再度B型にかかることもあります。
良「インフルエンザ桿菌」と呼ばれる、肺炎の原因となる細菌がありますが、これはインフルエンザウイルスとはまったく別のものです。

インフルエンザの症状

  • 悪寒戦慄
  • 発熱
  • 筋肉痛
  • 咽の痛み
  • 鼻水
  • 咳、痰
  • 下痢

インフルエンザの症状

インフルエンザの症状として、熱の上がり始めに身体全体が震えだし、高熱が出ます。また、同時に発熱に伴う腰や全身の関節の痛みを生じます。A型のインフルエンザでは上気道症状が多く、のどの痛みや鼻水、咳、痰などの症状が現れることがあります。一方で、B型のインフルエンザでは腹部症状が出現することもあり、むかつきや嘔吐、下痢などの症状を生じることがあります。

インフルエンザの検査

  • インフルエンザ迅速検査

インフルエンザの検査

インフルエンザを疑った場合には、まず十分な問診を行い、ご家族や友人などに同様の症状を訴えられていた方がいないかなどを調べます。また、喉を大きく開けていただき、喉の奥の炎症や腫れの具合を診察します。胸部の聴診も行い、喘息や肺炎などがないかを評価します。これらの結果、インフルエンザの疑いが濃厚な場合には、インフルエンザ迅速検査(鼻の奥に細い検査棒を挿入して鼻汁を回収する検査)を行います。この結果は5-10分程度で出ます。インフルエンザ疑いだけでは、特に採血を行うことはありませんが、肺に病気のある方や、免疫異常のある方などでは精査を行うことがあります

インフルエンザの治療

  • 抗インフルエンザ薬
    • ・内服薬
    • ・吸入薬
    • ・点滴薬
  • 対症療法のお薬

インフルエンザの治療は抗インフルエンザ薬を用います。当院では発症後48時間以内の場合に使用を検討し、それ以降の場合にはリスクが高くない限り、原則対症療法のお薬のみで経過観察をしています。
インフルエンザの治療方針としては、当院では原則内服(特にタミフル®)を勧めています。吸入を希望される方には吸入の抗インフルエンザ薬を使用することもあります。また、内服や吸入が困難な場合には、点滴の抗インフルエンザ薬(ラピアクタ®)を使用しています。
抗インフルエンザ薬使用時には、異常行動を起こす可能性が以前から指摘されているため、未成年者等に処方する場合には、少なくとも2日間は目を離さず近くにいていただくようお願いしています。
また、インフルエンザ時の解熱鎮痛剤は、当院ではアセトアミノフェン(カロナール®)のみを使用しています。解熱薬としても使用される解熱鎮痛剤(NSAIDs)ではインフルエンザ脳症を誘発する可能性があり、当院では使用を控えています。

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診療時間
 9:00~12:00(予約制)
17:00~19:00(予約制)

※訪問診療火曜午後、木曜午前・午後

外来休診日火曜午後、木曜、金曜午後、土曜午後、日曜、祝日

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