上京区・中京区近隣の総合内科クリニックです。呼吸器疾患(咳、息切れ等)、リウマチ・膠原病疾患のご心配のある方はお気軽にご連絡ください。患者さまが自分の病いと上手く向き合い、その人の人生をその人らしく生きていけるように手助けする、そんな医療を目標としています。

総合診療領域 認知症

認知症

認知症とは?

認知症とは?

認知症とは、様々な原因により脳細胞の一部が壊れることにより生じる病気で、記憶力の低下や理解、学習能力の低下など様々な大脳皮質機能の障害をきたしたものです。当院の外来には多くの認知症患者さまが来院されていますが、患者さまにより、その症状や重症度は様々です。

認知症を疑うきっかけ

ご家族が認知症を疑うきっかけとして、忘れ物や物忘れの頻度が以前より増えて気付かれるケースが多いです。また、日付の感覚がなくなってきたり(日付が分からない、忘れる)、お金の管理ができなくなってきたことから疑われることもあります。お一人お一人で現れる症状は異なってきますが、何かしらいつもと違う感じを感じるようになってきた場合には、外来でご相談いただくようお伝えしています。

家族が認知症を疑うきっかけとなった変化

加齢と認知症の違い

加齢と認知症の違い

誰でも加齢に伴って全身の機能は低下します。心理的な面でも様々な変化があり、特に元々持っている性格がより強く前面に出てくるようになります。また、加齢に伴う物忘れが生じることもありますが、これは認知症に伴う物忘れとは違います。具体的な違いに関して、添付の表にはそれぞれの物忘れの特徴を記載しました。加齢による物忘れでは、「物忘れの自覚」をご本人がお持ちです。一方で、認知症による物忘れでは、物忘れの自覚に乏しいことが多くなります。

認知症の種類

  • アルツハイマー型認知症
  • 脳血管性認知症
  • レビー小体型認知症
  • 前頭側頭型認知症
  • Treatable dementia(可逆性認知症)
    • ・慢性硬膜下血種
    • ・正常圧水頭症
    • ・甲状腺機能低下症
    • ・うつ病、せん妄
    • ・ビタミン欠乏

認知症の種類

4大認知症として、アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症があります。これで認知症全体の8-9割を占めると言われています。それぞれの特徴を表にまとめています。これら以外にはTreatable dementiaと呼ばれる、治療をすることで認知症が改善しうる病気があります。代表的なものとして、慢性硬膜下血種、正常圧水頭症、甲状腺機能低下症、うつ病、せん妄、ビタミン欠乏などがあります。

認知症の症状

  • 中核症状
  • BPSD(認知症の周辺症状)

認知症の症状には、脳細胞の障害に伴って「中核症状」と呼ばれる認知機能障害を生じます。この中核症状には、記憶障害、見当識障害(日付や場所が分からない)、判断力・理解力の低下、実行機能障害、失行・失認などがあります。また、この中核症状に加え、患者さま本人の性格や環境によりBPSD(認知症の周辺症状)が出現することがあります。認知症の治療を行うことで、BPSDは改善する余地が十分にありますが、中核症状は改善しにくいと言われています。BPSDに対して当院で勧めている対応を表に示します。外来では、患者さまごとにどの症状が出現しているかを把握し、それぞれにどのような対応をしたら良いかをご家族と一緒に考えながら、治療方針を決めていきます。

認知症の症状

BPSD(認知症の周辺症状)

認知症の重症度

認知症の重症度を知る指標として、FASTがあります。当院でもこれを用いて、おおよその患者さまの認知症の状態を把握するようにしています。

FAST

認知症の検査

  • 長谷川スケール
  • MMSE
  • 採血
  • MCIスクリーニング検査

認知症の検査

当院で認知症を疑った患者さまには、問診と共に長谷川スケール、MMSEという認知機能の検査を行います。また採血を行い、甲状腺機能やビタミン値など、認知症の原因となる病気がないかも同時に調べていきます。また、当院では自費診療になりますが、早期の認知症を採血で判定するMCI(軽度認知障害)スクリーニング検査が実施可能であり、希望のある患者さまには検査を行っています。これらの結果、より認知症が疑しい場合や、鑑別が困難な場合には、近隣の認知症専門施設に紹介させていただき、頭部MRI検査等を行っていただく場合もあります。

当院で使用する認知症の治療

認知症の中核症状に対する治療
  • 1. AchE阻害剤
    • ドネベジル(アリセプト®)
    • ガランタミン(レミニール®)
    • リバスチグミン(リバスタッチ®)
  • 2. NMDA受容体拮抗薬
    • メマンチン(メマリー®)
認知症のBPSD(周辺症状)に対する治療
  • 抗精神病薬:セロクエル®、リスパダール®等
  • 抗うつ薬:サインバルタ®、パキシル®等
  • 睡眠導入薬:ロゼレム®、ベルソムラ®、ロナセン®等
  • 漢方:抑肝散®
  • フェルラ酸:フェルガード

当院では認知症の中核症状の治療として、上記の薬剤を患者さまの状態ごとに選択しています。特にアルツハイマー型認知症の方に対しては、当院ではドネベジル少量より治療を開始し、徐々に増量していくケースが多いです。効果が不十分であれば、その他のAchE阻害剤に変更し調整をしていきます。またAchE阻害剤使用中に興奮症状等が出現する場合には、NMDA受容体拮抗薬に変更することを検討します。BPSDに対する治療としては、抗精神病薬、抗うつ薬、睡眠導入剤、漢方等をご本人の症状に合わせて適宜使用していきます。また、保険適応ではありませんが、希望のある方には、フェルガードという認知症に効果のある可能性のあるサプリメントをご紹介することもあります。

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診療時間
 9:00~12:00(予約制)
17:00~19:00(予約制)

※訪問診療火曜午後、木曜午前・午後

外来休診日火曜午後、木曜、金曜午後、土曜午後、日曜、祝日

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